結婚

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よかったぁ 安心してヘニャっと力が抜けた 「じん!どうしたの?」 子供をあやすように聞いてくるかずに抱きつけば自然と背中に手が回る。 何も言わない俺に心配したのかかずが不安そうな声で聞いてきた 「俺をじんの奥さんにしてくれるんでしょ?」 『よかったぁ』 改めて言ってくれたかずの思いを聞いてまた涙が出そうになる。 「じん……泣いてるの?」 ツー 言われて気づいた頬に流れる暖かい滴。 あぁ俺泣いてるんだ。 情けねぇ そんな心の声は裏腹に涙はどんどん溢れ出して止まることを恐れてるみたい。 涙が止まったら ほんとは夢なんじゃないのか 涙が止まって前見たらかずがいないんじゃないかって 「じん…指輪……はめてくれる?」 その声は幸せへの階段のように穏やかな気持ちにさせてくれた。 目を袖でゴシゴシ擦ってかずを見る するとかずの頬にツーと滴が垂れてる 思わず手を伸ばして親指で拭ってやると 「幸せの涙(笑)」 幸せそうに笑うかずをみて、プロポーズして良かったと心から思った。 指輪の箱からengage ringを取り出してかずの左手を取ってゆっくりと薬指にはめていく。 その間にもかずの瞳からは止まることを知らない涙が溢れ出していた。 もう一度愛の言葉を 「一生幸せにするから」 『おれも…じんの事一生幸せにする』 籍を入れるのは来月だし、式挙げんのも多分半年後とかだろうけど…………それでも一生幸せにするから。 だから俺についてきてください。 end
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