夕方

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私はたくさんの人であふれかえる中、お姉ちゃんだけを見ていた。 それでも何がきっかけだったのかは分からなかった。 大きな木を見上げるお姉ちゃんの目から水がひとすじ流れ出した。 「あっ」 私が思ったのとお姉ちゃんのとなりにいたお姉さんが気づいたのはおんなじ時だったと思う。 お姉ちゃんの周りには人が集まり、姿が見えなくなってしまった。 お姉ちゃんが泣いてる。お家ではほとんど泣いたことがないお姉ちゃんが…
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