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「なんだ、バレてたんだ…さすが二人とも、凄いね」
寂しげに俯くベン。
そんなベンの頭を僕は撫でていた。
『寂しいのは同じだから、ね』
寂しいのは同じ。
同じ思いを僕たちは今感じているんだ。
ベンは少しの間黙っていたけど、突然頭を上げ、僕と羅夢の目を見た。
「でも、まだ泣けない」
ニコッと、いつものベンの笑顔でそう言った。
「ベンらしいわね」
クスクスと羅夢は小さく笑った。
『ねぇ、ベンはこの1年どうだった?』
羅夢が聞いて来たことを、今度は僕がベンに聞いてみた。
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