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続く沈黙… 予想外の反応が続き、作戦通りに上手く進まない もう一度勇気を出して 「龍介の目的は何?」 と聞いてみた またまた続く沈黙 様子を見ようと、龍介の方を見た なぜか悲しそうな、少し怒っているような顔でこちらを見ている… 「…えっ?ごめん!もしかして何か、傷つけること言った?!」 どうやら、私は言ってはいけないことを言ってしまったみたいだ しかしそれは理解したが、目的を聞いただけで何か悪いことを言った覚えはない 『…鈍感野郎』 小声で呟いた為、梨奈の元にまで聞こえなかった 「え?なんて?」 『…ど・ん・か・んって言ってんだよ!』 龍介は急に大きな声を出し、私の体はとっさにビクッと反応する 鈍感…? それって、私のこと? 私は、あまり鈍感ではないと思う…たぶん 「それって、私のこと?」 いまいち理解できず、聞き返してみる 『そうだよっ!!』 龍介は怒りながら、大きい声で答えた 「…鈍感って何が?」 龍介の表情が変わった 少し顔を赤くし、照れたような少し怒っているような表情をしている 本当に、百面相みたいだなぁ… 私はこの状況で、呑気にそんなことを考えていた.
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