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「私、結婚してますよ?」 当たり前のことを、言ってみた 『…知ってる』 ですよねぇ… じゃあ、私にどうしろと?! 解決策も、何もかも分からなくなってきた 「あの…私は一体どうしたらいいんですかね?」 『俺が聞きたいよ!こんな事、言うつもりもなかったのに!…俺のほうが、ずっと好きだったのに』 「…ふへぇ?」 あまりに予想外の発言に、変な声で反応してしまった 龍介は顔を真っ赤にしながら、こっちを見ている それを見て、私まで真っ赤になる 『本当に好き…大好き』 「うん、ありがとう」 真剣に言われ、物凄く恥ずかしいがお礼を言った さっきよりも、穏やかな空気が流れている 何だか、人に好かれるのはやっぱり嬉しいし満たされた気持ちになる しばらくの間、お互いが見つめ会ったままの状態が続いた 『…何でこいつなの?!こいつは旦那もいるのに、龍介もたぶらかしたりして、ただの遊び人だよっ!!』 みんなの視線が、声の先に一斉に集中する そこには、龍介とよく遊んでいる女の子が目に涙を一杯に溜め訴えていた .
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