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『何食べに行きます?』 …うーん、別に特にこれといってないからなぁ 「今日は、何でもいい」 『俺も、何でも良いっす』 『…じゃあ、イタリアンでも食べに行きましょうか?』 私と龍介は、共に頷き悠司の意見に賛成する そして、悠司の運転でイタリアンを食べに行くことになった 運転はもちろん悠司、助手席には私で後ろに龍介という形で乗り込んだ ……今更だが、何だか変なメンバーだなぁ 『梨奈さん、明日こそは晩ご飯作ってくださいね?』 「任せて!…って言いたいところだけど」 『何ですか?』 「ほとんど料理なんて、出来ないんだけど」 家庭科や、普段のちょっとした手伝い以外で包丁を握ったことが無い それにその他の、花嫁修業らしきものなど、全くしていない 『…でしょうね』 「そんな私に、どうしろと?」 『なるべくこの手は使いたくなかったんですがね……』 悠司が口籠もる そんなに、言いにくいことなの?! 『僕の母のもとへ、尋ねてみてください』 悠司のお母さんのもと? 「わかった」 全く意味は分からないが、取りあえず返事をしておいた 『…新婚を見せ付けですか?』 声がして、改めて龍介の存在を思い出す 振り向くと、少しいじけたような顔をしている 「いや、そうゆうわけじゃないけど」 『…龍介くん、見せ付けてすみません。梨奈さんは、僕が大好きなんで』 そうゆえば、そうゆう設定だった 「間違えた。ごめんね、ラブラブで」 私は、恥ずかしいのを必死で堪え龍介に先程の発言を訂正しておいた .
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