8.

5/38
前へ
/338ページ
次へ
学校を出てからも、下校中の人たちの痛いほどの視線が突き刺さる 結婚してるのも広まったのに、こんな堂々と手をつないで歩いていたら確かに変な光景だと思う…… 「ねぇ、龍介?皆の視線がかなり痛いんだけど…」 私は、この状態に耐えられず小声で龍介に話しかけてみた 『そう?そんなに気にならないけど』 龍介は、ホントに気にしていないようだ そりゃあ、龍介は目立つからこれ位の視線も気にならないかぁ… つくづく私は場違いだなぁ 『…はい、切符』 龍介に引っ張られるままに、歩いていると駅に着いた 切符を手渡せれる …電車に乗るってことは、これから遠出でもするのかな? 『梨奈ちゃんって、ほっといたらホントに一人の世界に行くよね』 龍介に言われて、我に返る …私って、そんなに一人の世界に行ってるかな? 『うん、よく行ってる』 「…読心術?!」 『まぁ大体のことは、分かるからね?』 そう言うと、妖しく笑っている これからは、下手に考え事ができないな… .
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36579人が本棚に入れています
本棚に追加