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病院につき、いつも通りに病室に向かう 『……母さん、入るよ』 声を掛け、ドアを開ける 『……お母様』 ドアを開け、俺たちの姿を見るなり母さんは泣きだしそうな顔をしていた 『……美幸、こんなに痩せて』 そう言うなり、祖母は母さんをぎゅっと抱き締めた 母さんはついに泣きだし 『……辛かったでしょ?痛かったでしょ?ごめんね。ごめんね……』 そう言うと、祖母も泣き始めた こう見ると、やっぱり祖母も母さんのことが大切でたった一人の子供なんだと実感した 『……あの、田口美幸さんの親戚の方でしょうか?』 突然の声に、みんなの視線が集中する そこには、担当医と看護士さんが立っていた 『……はい、美幸の母です』 『そうですか、お話の方はよろしいでしょうか?』 『はい、よろしくお願いします』 そう言うと、祖母は担当医と供に病室から出ていった .
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