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『……龍介、ありがとうね』 『……うん』 突然のお礼に、少し照れる 『ねぇ、我儘言ってもいい?』 『…うん、何でも言って』 俺に出来ることなら、全部叶えたい! 『……お母さん、お父さんとはじめていった場所に行きたいの。龍介と美奈と3人で』 今になって父さんの話し? 少し嫌悪感が湧いたが、母さんの為なら仕方がない 『どこに行きたいの?』 『……水族館』 『わかった!……すぐにでも行こう』 俺があんまり必死に言うから、母さんの顔は緩んだ それを見て、俺まで幸せな気分になる 『……でも、先生が外出を許してくれるかな』 『俺、先生に言ってくる!』 そう言うと、母さんの話も聞かず俺は直ぐに病室を出た .
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