8.

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それから俺は、いまいち実感が湧かないまま葬式やお通夜をすませた 費用は全て祖母が持ち、かなり豪華な葬式だった 『……あなた達は、私の元で暮らしなさい。生活も全て、何不自由させないわ』 そう祖母に言われ、俺たちは暮らすことになった そして今も俺は、祖父と祖母と俺と妹とお手伝いさんで暮らしている 祖母も最初合った頃とは全く考えられないくらい良くしてくれるし、昔に戻ったような暮らしが出来ている 母さんの病気が、もっと早くに分かっていたら…… その後悔は、何回してもしきれないしもう手遅れだけど過去はどうしようもないからこれも最近受け入れられるようになった 水族館は、母さんと俺と妹とのたった一つの思い出 苦労ばかりだったけど、この日は本当に幸せだった .
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