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次の日も、学校が終わると龍介は私を迎えに来た 相変わらず、周りからは刺さるような視線…… 「……今日は、どこ行くの?」 私は、意識を周りの視線そらしたくて龍介に話し掛ける 『学生らしすぎる位の、学生デートをしようぜ?』 ……学生らしすぎる位の、学生デート? 龍介の考えが分からず、少し首を傾げる 『……だって、悠司さんとはそんなの出来ないだろ?だから、俺だけの特権』 そう言う龍介は、子供のように……でも少し意地悪そうに笑うと私の手を取る 『制服を着て、手を繋いで……こんなの出来るのは、今だけだしな』 「そうだね、何か変な感じだけど……」 ろくに恋愛をしたことの無い私からしれば、周りの視線が恥ずかしくて堂々と歩けない 『周りの視線、気にしすぎ……ほら、行くよ』 そう言うと龍介は、少し歩く速度を早めた .
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