突然花嫁１８歳

９.

そんなの、迷いもせずお兄ちゃん！と言いたいところだがさっき、あんな話を聞いたばっかりだ

私は葛藤しながら、最善と思われる答えを探す

『悩んでるなら、俺と寝る？』

お兄ちゃんの発言に悠司の鋭い視線が刺さる

『……というのは、冗談って事にしとこうかな。誰かさんが、すっごい嫉妬してるし』

そう言うと、にやっと笑い悠司の方を見る……悠司はどこか悔しそうだ

悠司の珍しい表情に驚くと共に、私は何も悠司の事を知らないんだなと実感する

『陸也も譲ってくれたことですし僕と、という事で異議はありませんよね？』

有無を言わせない笑顔

顔が整っているからこそ、その迫力は引き立っているように感じる

「……うん」

私は返事をすると、当たり前だと言わんばかりに笑った

いつもの見ている悠司の姿で、少しホッとする

「……やっぱり、悠司はドＳの方が落ち着くね」

思ったことが言葉になってしまい、ハッとしたがそれはもう手遅れというもので……

『そうですか、ではご希望通りこれからも今までのようにして差し上げます』

と恐ろしい笑みを浮かべる悠司の姿がそこにはあった……

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