36579人が本棚に入れています
本棚に追加
「それより、悠司に聞きたいことがあるんだけど!」
向こうは酔っているみたいだから、いつもより少し強気で言ってみる
『……何?』
「鞄の荷物というか……下着とかも悠司が入れたんだよね?」
……今更ながら、恥ずかしい
言いながら、顔が熱を持ち始めているのを感じる
悠司は私の問い掛けに返事をせず、じっと私の顔を見ている
すると急に、にっこりと子供のような純粋な笑顔になる
『うん、俺の趣味……それに、下着を見るのなんか初めてでもないし』
悪怯れもなくあまりにさらっと言われ、逆に拍子抜けした気分になる
それに悠司は慣れてても、こっちは慣れてないっていうのに……
『そっかぁ、それも梨奈さんにとっては重要なんだ。これでも俺、ちゃんと大切にしてりつもりだけど?』
そう言うと真顔で私を見つめ、一気に距離を近付けてくる
いつもとまた違う態度に、私はよりどぎまぎする
でも、今ならいつもは聞けない悠司の本音が聞けそうな気がする
……これはある意味、物凄いチャンスなのかもしれない!
.
最初のコメントを投稿しよう!