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「私も……悠司が好き!……なんだと思う」 心の中は答えを出している それにずっと前から、心は揺れていたのかもしれない でも、それを認め肯定する勇気が足りなかった…… 『思うじゃないくて、好きなんだよ……俺のことが』 自信満々な悠司の顔が、今では自分の気持ちを後押しする材料なっている 龍介とは違う、他の人とも違う……流れて止まないような気持ち 「……悠司が好き」 言葉にするとすごく恥ずかしい そして、自分自身の中でもそれが曖昧なものから決定的なものに変わる 『知ってる……それに、俺も』 そう言うとテーブルから身を乗り出し、顔をそっと両手で支える そして優しく、軽くキスをした 今までとは全然違う 甘く短いものを…… .
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