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『……何で俺を呼んだの?』 悠司は再会する前と変わらず、表情が堅いまま機嫌が悪そうに訊ねる 『よりを戻してもあげてもいいって言おうと思って』 悠司に対して、あれほどまでに上から目線とは…… それよりも……よりを戻す?! 確か、悠司を捨てたんだよね? 『今更は、無理』 明らかに不機嫌さが増している……ドSに不機嫌がプラスされ、私ならまるで手の施しようが無い でも優里亜さんはここでも怯みもしないどころか、相変わらずの上から目線…… 『理由は?私がよりを戻しても良いって言ってるのよ?』 『結婚した』 一瞬、優里亜さんの顔つきが変わったが直ぐに元に戻った 『へぇ、……それで相手は?』 『陸也の隣に居る』 直ぐ様、切れ長の大きな瞳は私を見付け上から下まで観察する その迫力に圧倒され、私は今すぐこの場を立ち去りたくて仕方がない…… .
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