10.

11/28
前へ
/338ページ
次へ
『やっぱりよりを戻して』 優里亜さんは、満面の笑みを悠司に向けこの一言 この人は、たった今まで何を聞いてきたんだろう……それに悪怯れも無く、あんなに可愛く笑い掛けるのは反則だと思う! 『よりは戻さないから。どうせ優里亜なら他にも、選び放題だろ?』 『そうだけど、悠司がいい!』 両者とも一歩も引かないため、話はなかなか進まない まぁ、悠司が引いたら私は困るんだけれど…… 『何で俺なの?優里亜が俺を捨てたんだから、他をあたればいいだろ』 悠司の口から直接出た、捨てたという言葉に私の心が痛む あんな言葉がさらっと出るということは、逆に心の中にこの事が停滞していたのかな? そうだとすれば、このまま優里亜さんがまともな返事をすれば悠司の心は簡単に揺らいでしまう気がする…… .
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36579人が本棚に入れています
本棚に追加