10.

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『じゃあ、行きますよ』 私とお兄ちゃんのほうを見ながら言うと、少し前を歩きだした 考えれば考えるほど、優里亜さんへの劣等感が生まれ、自己嫌悪に陥っていく ……私って、こんなにネガティブだったんだ 『梨奈、大丈夫か?』 大好きなお兄ちゃんが心配そうに私を覗き込んでいる ……こんな事でいちいち落ち込んでいられない! 悠司と結婚してるのは私なんだし、ここは開き直っていこう! 「うん、じゃあ行こっか!」 私は精一杯の笑顔でお兄ちゃんを見ると、それにつられてお兄ちゃんも笑顔になる 結構距離が開いてしまった悠司と優里亜さんの元へ、私たちは急ぎ足気味に向かった .
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