10.

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『さぁ、着きましたよ』 悠司が車を止め、みんなが降りると家の中に入る 『へぇ、これが新居……』 辺りを凝視しながら、ゆっくりと奥に進んでいく それに対して、なぜか私自身が緊張してきた 私たちはリビングのソファーに座り、悠司はお茶を入れに行った 『こういう時、やっぱり梨奈ちゃんがお茶入れるべきじゃない?』 優里亜さんは嫌味が交ざった笑顔をこちらに向けて、何も考えずに座っている自分に後悔…… 『僕が甘やかしてるから、いいんです』 そう言いながら、奥から紅茶を運んできた 紅茶の香りが、部屋を包む そうだ、優里亜さんの発言にいちいち反応するのはやめよう! 毎回、一喜一憂していたら心がいくつあっても足りない…… .
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