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『梨奈ちゃんも前向きに頑張りだしたし、俺も頑張らないとなっ!
…実は俺も、梨奈ちゃんと一緒で、大学行こうと思ってるだ。
それも、最近になって決めたんだけど。』
少し照れ臭そうにしながらも、龍介は話を続ける。
『決めたのが遅くって全然勉強なんかしてないし、受験はそんな甘くないのも知ってるからさ。
だから、1年間は予備校とバイトを両立して、頑張ろうかなって思う。…ほら、俺の家はあんまり余裕もないからさ。
…よしっ。お互い頑張ろうな!』
そういうと、はにかみながら私の頭をぽんぽんと触る。
「うん、大丈夫。私達はこれから、きっと上手くいくよね!」
そう言うと、私は龍介に、久しぶりに心からの笑顔を見せた。
それにつられて、龍介も満面の笑みを浮かべた。
一人じゃ、きっと何もかもが駄目になっていた。
…改めて、心の中で龍介にありがとうと呟いた。
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