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『それにしても、やっぱりお似合い。梨奈はね、悠司さんと別れて暮らしてた7年間、それはまぁ柄にもなく仕事に打ち込んで輝き0ってぐらい幸せオーラがなかったんですよ。けど今は、むしろちょっとは隠せって思うくらい幸せそう。』
雅は綺麗な顔で喜怒哀楽を大げさに表しながら昔を説明する。
今だから笑って話せる思い出話、自分のことながら私も笑って聞いていた。
『美咲さんに聞いたけど、悠司さんも散々だったらしいですね。目の奥が笑ってなかった、魂が半分抜けている、終いには寝言でまで名前を呟いていたそうな。』
『えっ、どうゆう経緯でそれを聞いたんですか。』
さすがの悠司も動揺を隠せない。
というか私も気になって仕方がない。
『もうわかってると思うけど、今住んでいる家って梨奈ちゃんが建てた家でしょ?それを依頼したのが美咲さん。そして、僕と美咲さんは実は幼馴染ってわけで。すっごい昔の話だけどね。向こうがアメリカに行って会うことがなくなってたんだけど、話を聞いているうちに俺の中では全てが繋がってあとはとんとん拍子。彼女自身も悠司に対しては愛情よりも未練だったのかもって言ってたし、お互いの為に俺が一肌脱ぎましたってわけ。』
「じゃあ、龍介はすべてを分かった状態で私にあんな質問したの?!」
『それくらいしないと、俺にはプラスが無さすぎるからね。』
そういうとわざとらしく意地悪く笑う。
プラマイゼロ、いやむしろプラマイプラだけどさ。
「悔しいけど、それ以上にたくさんありがとうね。」
『お礼なら、ほら』
自らの唇を指さしそして目を閉じる。
とっさに恥ずかしくなって反射的に顔が赤くなる。
『冗談はそこまでにしなさい』
『こら、龍介くん・・・?!』
しかし、頼もしい仲裁が二人。
私はほっと肩をなでおろし、みんなで顔を見合わせて笑った。
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