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授業が終わった。
窓際の彼女は、起きる気配すらない。
今日、ケーキバイキング行くんじゃなかったっけ?
「おい、起きろ。」
「ん~……。」
寝言を言って、少し眉間にシワを寄せて、寝返りをうつ。
栗色のショートヘア。
その襟足から覗くうなじ。
俺はポリッと頭をかいて、
――チュ…ゥッ…!
少し強めに吸い付いた。
吸血鬼の牙の後?
「ん…?あ…!ごめん!」
ガバッと慌て彼女は立ち上がる。
でも、首に残った跡には気付いていなくて、ふわぁっと欠伸をする。
「――バイキング。行くんだろ。」
そう言うと、彼女は困った顔をした。
「じ、実は今日休みみたいで…。」
「―――…。」
は?なんだソレ。
まぁ、こいつらしいや。
「んーじゃ、もっとウマいモノ食べに行こうか。」
「もっと美味しい?」
キョトンとする彼女に、人差し指を向ける。
人に向けちゃいけない?
そんなの知るかよ。
人差し指の意味に気付いた彼女は、耳まで真っ赤にした。
悪いけど今日は、その首だけじゃ帰さねーよ?
居眠りマーク
「最上級に甘いのはお前。」
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