電脳世界

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 自分を中心に考えてて、他人に余り興味が無さそうな海翔がそんな事を言うなんて誰が想像出来るだろう。  その事を海翔に言ったら、頭を叩かれたのは言うまでもないが。  そんな昔の回想をしながら着替え終えた漣楓は、ノートパソコンと一枚の外部メモリを持って一階に戻った。  海翔は漣楓が着替えている間に着替え終えたらしく、いつも通りの黒のスーツを着てソファーに座っていた。  海翔はこれでも、家庭用家事機能つきのアンドロイドだ。  家庭内で家事をこなすのに何故スーツを着る必要があるのだろうか。そう思って一度だけ聞いた事があったが、「趣味だ」の一言で片付けられてしまった。  今でも海翔の趣味は理解出来ない。  漣楓は無言で隣りに腰掛けるとパソコンを立ち上げる。そしてネットに繋ぎ、一つのサイトのマイページにログインした。 ―――――――――――――― 《おはようございます。世界を繋ぐ世界“Dream Maker”(ドリームメーカー) へようこそ。 今回は何を行いますか? 1.マイルーム 2.街 3.サークル・ギルド・パーティー 4.ミニメール 5.伝言板 6.その他 本日もD.M.(Dream Maker)をお楽しみ下さい。 ―――――――――――――― .
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