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 レフィーラの体に異変が現れたのに気がついたのは、レフィーラ本人であった。指先や目尻など以前はもっと滑らかだったはずなのに、今では僅かではあるがシワが表れていた。そして体を動かすと、以前はなかった小さな痛みも感じるようになっていた。    妖魔の力をもってすれば、人間の姿で居続けることは決して難しいことではない。ただレフィーラには、妖魔にとって必要な糧がなくなってきているのである。そして人間の姿で居続けていることが、さらにそのことを深刻にしていた。
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