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「ねえ、レフィーラ。以前君が僕に言った言葉をそのまま繰り返すけど、僕が君のことを愛しているだけじゃダメなのかい?君はとっても素敵だよ。そんな君を知っているから、そんな君を忘れることはできないから、ぼくは君が妖魔の姿に戻っても愛していられると思っているんだ」 カールの言葉が温かくレフィーラを包み込んだ。 「やっぱりあなたは魔法使いね。でもね、これだけは貰ってほしいの」    レフィーラはプラチナ色の髪の毛を編みこんだものを取り出して布にくるむと、カールに差し出した。カールは嬉しそうに受け取った。 「ありがとう、レフィーラ。素敵なプレゼントだね。ぼくも君に何かプレゼントしなくっちゃいけないね」 「いいのよ。あなたは私に素敵な時間をくれたから」 レフィーラは少しだけ恥ずかしそうに笑って立ち上がると、食事の支度を始めに行った。
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