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 カールとレフィーラはいつものように朝を迎えた。いつものように朝食をとり、いつものように森を散歩する。時おりレフィーラが不安そうな表情でカールの方を見上げるが、カールは気がつかないふりをしているのか、にっこりと笑顔を送っていた。それでもカールの両手のこぶしの中は汗ばんでいた。    カールもレフィーラも、それぞれ今日という日がお互いにとって深刻な一日になることは分かっていたからである。
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