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「隊長…ごめんなさい」
薫ちゃんシュンってなっちゃった!もしかして、言い方きつかったのかな!?傷付けちゃったかな?そうだったら、どうしよう!!
「チッ…猫かぶりが」
「なにか言いましたか?」
あれ、二人見つめ合っちゃってるよ?僕…邪魔かな?
(※二人は睨み合っているだけです)
「隊長、僕から離れないでください!」
「月華、俺から離れるな」
「うひゃあ!」
数歩後ろに下がっていると、両方から腕を引っ張られ、元の位置に戻ってしまう。
その時、チャイムが鳴り響いた。
「あの、僕と隊長は教室に戻るんですが?」
「月華、授業なんか行かなくていい」
「で、でも、内申が…」
「大丈夫だ。だから、俺と来い」
「駄目です、隊長は僕と一緒に授業に出るんです」
あの、お二人さん……腕がとても痛いです。
「隊長」
「月華」
「はいっ!」
急に目の前に帝王と薫ちゃんの顔があらわれる。二人とも、笑ってるけど目が笑ってないよっ?
「帝王らしく無いですよ?」
「本気だからな」
「帝王、薫ちゃん?」
さっきからずっとだけど、話しについていけない…それに、足も疲れてきちゃった…
ふと、時計を見ると。
「あっ!!」
「隊長!?」
「月華!?」
二人の手を振り払い、僕は慌てて食堂を出た。
「おい、どうしたんだよ…」
「まさか…」
「心当たりがあるのか?」
「隊長、とある物の虜なんだ」
「なんだと…?それは、人間か?」
「詳しくは言わないけど…生物」
「生物に?」
帝王は、まだ見ぬ月華を虜にさせたものに激しく嫉妬していた。
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