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午前中の種目が終わり、休憩時間となる。
シートの上には弁当箱が早苗さんのと合わせると1つ、2つ、3つ、4つ……
「たくさん食べて下さいね。」
と二人。
マジか…こんなに食えるかよ……
二人を見ると口が割けてもこんなことは言えなかった。
「うわっ、こんなに食えるかよ。」
言っちゃったよ…
この声は…間違いない。オッサンだ。
ブワッと早苗さんが涙目になるのが分かった。
さすがにオッサンもマズイと思ったのか、すぐに弁当にがっつき始める。
「ふがっ…もががっ…」
旨い、旨いぞ。と言っている……のか?
まぁ、早苗さんが全力疾走する事態は避けられたか。
汐も合流し、俺たちも食べ始める。
丸いおにぎりは全てに海苔で顔が描かれていた。
「すごーい!だんごさんだ!」
「うん。めちゃくちゃ旨いな。」
「えへへ。今日は凄く頑張って作っちゃいました。」
渚の作った弁当は本当に美味しく、時間が経つのも忘れてしまう程だった。
『間もなく父兄職員対抗リレーが始まります。出場される保護者の方々は入場門へお集まり下さい。』
「おい朋也。集合だとさ、行くぞ。」
「あ、あぁ…」
オッサンはいつの間に着替えたのか、ランニングパンツにタンクトップという出で立ち。
クソ…一緒に行きたくねぇ…
「あー!二岡が歩いてる!!」
「何!?どこだどこだ!?」
その隙に一人で入場門へ行く。
二岡なんているわけないだろオッサン……
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