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「……うひゃあ、あのゲームで有名な『MOCO』の本社が全焼。焼け跡から大量の焼死体………うぇ」
「おい、メシ食ってんだからグロい話はしないでくれよ」
パンを持ち、そして携帯をいじくる青菜 空(アオバ ソラ)が横の少年に言った。
「……てかなんでお前はいつもいつも登校中にメシを食う?」
週刊誌を持つ藍沢 翔(アイザワ ショウ)が言った。
彼の開いた週刊誌のページには、『MOCO、社長含む社員多数焼死』という大見出しが見える。
「じゃあ逆に聞くが何故お前はいつもいつも登校中に週刊誌を持ちあ゛」
「おっはよー!お二人さん!」
空の頭を小突いて登場した少女、浅川 唯(アサカワ ユイ)。実を言うと空と幼馴染みである。
ちなみに翔は中学からの付き合いで、この三人は大概一緒に高校へと登校する。
「おい唯知ってるか!
あのMOCOの社長が焼死だってよ!」
早速と言わんばかりに翔は切り出した。
これはお決まりのパターン。そして…
「……?
何年前の事件よ?それ。」
「へ?あ!二年前だ!」
翔は裏表紙の日にちを見て叫んだ。
これもお決まりのパターンで、翔はどうやら週刊誌をゴミ捨て場から拾ってくるらしい。(その事実を知った空と唯は若干引いた)
「それより唯…さっき殴ったよ「それより二人とも知ってる!?」
空の言葉を遮るように思い出したように言った唯。
二人とも何のことか分からず、ただ首を傾げた。
「例の゛アレ゛って噂!知らないの?」
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