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「なぁ……お前どうした?
なんか様子がいつもと違うぞ?」
空が疑問を捨てきれず、恭介へ聞いてみた。後ろで翔と栄汰が同時に頷く。
二人も疑問を持っていたようだ。
「……クククッ、やはりお前は感じるようだな空ァ!俺はなァ……生まれ変わったんだよ!」
「なっ!」
その時、恭介の姿が一瞬で消えた。
空は当然驚き、すぐに左右を見る。しかし恭介のその姿は何処にもない。
「下だッ!」
「えっ!ぐっ!」
翔の叫びに助けられ、恭介の顎を狙ったパンチはガード出来たが、空は踏ん張りが効かずに数センチ宙へと浮いた。
「セェアッ!!!」
「がぁっ!!!」
恭介がすかさずその数秒も無いスキを突いて回し蹴りを放った。
今度は空は防御が出来ず、恭介の蹴りは腹へ直撃した。空は翔達の所まで吹き飛ばされた。
「大丈夫!?空!」
栄汰が飛んできた空をキャッチするように抱え、叫んだ。
「くッ…。
なんとか…だけど何だよアレ…人間の限界を越えてンだろ普通に」
空が痛みに顔を歪めながら恭介を睨み付け、言った。
確かにその通りだ。空の間合いをほぼ一瞬で詰め、殴り、そして蹴りを入れる。
その時間わずか三秒。
とてもではないが、生半可な人間が出来る仕業ではない。
ましては空達より格段に弱い恭介が、だ。
「ハッ!天下の空もこんなもんか!
超能力を使うまでもねぇなコリャッ!」
高笑いする恭介。
しかし今、聞き逃してはいけないことをを聞い気がした…。
「超能力…だと?」
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