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「そうだ。超能力、わかるか?
まぁいっそのこと……使って一気に終らすか?」
ニヤリッと笑い、恭介が空達へと歩み寄る。空達は身構え、恭介へ構えた。もうタイマンなどと悠長な事は言ってられない。明らかに今までのとは違う戦闘だ。
「そうだ…三人で来いよ!
一瞬で叩き潰してやるからよぉ!!」
その瞬間、三人同時に衝撃を受け、地面に伏してしまう。あり得ない。いくら早くても三人同時に攻撃など……
「オラオラオラッ!」
恭介が襲いかかってくる。
空達は急いで体制を立て直し、恭介へ攻撃する。
「何もかもが……あめぇんだよッ!」
やはり三人同時に衝撃を受け、吹き飛ぶ。
しかし、今は見えた。恭介のカラクリが。
「お前……分身、してんのか?」
空は口から出た血を拭い、今見た事を考えた。恭介が叫ぶと共にどこからか霞みかかった恭介が空達の前に現れ、各々の攻撃をする。そして攻撃を加えると共に霞の恭介は消える。
その現象に最も近いものが分身。空はそこに行き着いて恭介へ問う。
「そのと~りィ!
俺の能力は『分身』。お前の前にいるのはお前らより弱い俺じゃねぇ。お前らより強く、超能力を身に付けた超能力者、佐藤 恭介だぁ!!」
恭介の回りに三人、ハッキリと姿が見える恭介が現れた。三人の恭介は空達に薄ら笑いを投げ掛けるように睨み付けている。
なんだよコレッ!と現状把握していない翔と栄汰が叫んだ。恭介はその叫びに狂ったような笑いをし、そして指をピンッと鳴らして言った。
「やれ!」
三人の恭介が空達へ同時に襲いかかった。
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