決意

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決意

しばらくの間、パパさんの顔色を伺うように暮らしていたママゴンと愉快な仲間達。  ママゴンは、良くいえば平和主義、悪くいえば、面倒なことは苦手だったから。  モメゴト、キライ。  そうして、投げ遣りになりかけていたママゴンは、はたと考える。  離婚の手続きは、なるべくなら二度としなくない。  タイヘン、ナンダモン。  だからといって、このままパパさんを放置していたら…  数十年後は、間違いなく、偏屈じぃさんの完成だ。  エンリョシマス! 「こうなったら、やってみるしかないでしょ!」  ママゴンは、立ち上がった。 子供達のため、我が身のため、みんなの幸福のため、夫を育てるべくして。  オギャアと生まれた赤ちゃんだって、十年後は小学生、二十年後には成人する。  子供を育てると思ったら、夫だって育つはず。  「育児だと思えば、大きな赤ちゃんだと思えば、出来ないはずがないわっ!」 マルニになるのは、やるだけやってからでも、遅くはないのだから。  かくして…  枯れ木に花を咲かせましょう…ならぬ、夫に大輪の花を咲かせるため、ママゴンの戦いははじまった。 「気合いだぁ~っっ!!」  1.2.3.ダァ~!
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