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マルイチになるまで
マルイチになるまで…
結婚生活、約六年。
実質、約五年。
ベッキョ、ッテヤツネ。
「結婚する前に同棲して、離婚する前には別居して、ワタシって案外、慎重派ね」
白石さんちのママゴンは、自称、慎重派…ならしい。
マルイチの理由?
「借金、アル中、暴力、子育てにノータッチ、仕舞いには、働かない…よくある話よ」
ヨクアルハナシ…ナノネ。
だけども、ママゴンは言う。
「悪いのは元夫だけじゃないのよ。あの時、あんな風にしてれば良かったのかな、こう言ってれば違ったのかなって、思う点は沢山あるし、何より、彼を選んだのはワタシなんだもの」
マルイチになることを決意して、両親に報告を済ませたママゴンは、そう言った。
「良い勉強になったわ」
とも。
とはいえ、マルイチの手続きには、ママゴンといえども、随分とくたびれたけれども。
結婚の手続きも、離婚の手続きも、同じようなものなのに、気持ちが真逆にあるだけで、全てが違ってくる。
忘れっぽいママゴンでさえも、しっかりと脳裏に焼き付けた。
離婚=面倒
と。
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何はともあれ…
ママゴンと一姫二太郎は、新たな道を歩きはじめたのだった。
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