夜明け

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光秀の反旗から一夜....... 明智軍は昨夜の出来事に動揺する京の住人達を巧みに静めると急いで本能寺の探索に当たった。 もちろんそれは信長の死を確認する為なのは言うまでもない。 半壊した二条城に本陣を構えた光秀はすぐさま次へ次へと策略を打っていた。 光秀「中川、高山、筒井らには直ぐ様信長討ち取りの書状と朝廷からの勅使を送れ。」 既に光秀は極秘裏に朝廷に干渉しており、大義名分を得ていた。 これはすなわち謀反を起こした光秀を朝廷が支持したと言う事になったのである。 利三「殿、細川殿には如何致しますか?」 光秀「藤孝殿には従二位の官位と丹後一国の一円の領有を与えると送った。 忠興殿には望むならば紀伊・大和・伊勢・志摩の4ヶ国を与えると送ってある。」 利三「それ程の領地を忠興殿に与えると送ったのですか?…… 仮に親族とは言えまだ何の返事も返っておりませぬぞ?」 光秀「畿内は石高は高いが非常に狭い。 それならば少数で治めさせるのが一番の上策だ。」 光秀の言う通り、信長が畿内を掌握する前までは数々の大名が乱立し小さな領地を攻めていた。 だが例え大領を与えると言った所でそれはまだ架空の事。 実際に光秀の周りには織田家の重臣達がまだ残っている。 それらは今は動けない状況でも近い内に一気に雪崩れ込みであろう。 その為畿内の諸将達も選択に悩むのであった。
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