プロローグ

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朝、ゆっくりと目を開ける。ぼやけた視界が完全ではないが、だんだんと鮮明になってくる。 カーテンが閉められている窓を見ると、微かな光が見えた。脱力している体を何とか起こして、カーテンを開けた。 「……おっ…と………」 窓枠に止まっていた雀だろうか。カーテンを開けた途端、ビックリしたのか慌ただしく飛び去ってしまった。 俺の名前は冬越秋人(フユコシ アキト)。この春から高校生になる、まぁこの物語の主人公だ。 今はもう中学校を卒業していて、高校に向けての準備をしている所だ。 俺が通うことになった高校は、私立「永輝学園」。と言っても、何か特徴的な行事や校風があるわけでもないただの私立校だ。 …と、お話はこれくらいにしてそろそろ戻ろう… しばらく窓の外を見て視界を鮮明にしようとするが……… 「…俺、目悪いんだった……」 朝から何でボケてんだろうと思いながら机の上にある眼鏡をかけた。
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