孤独

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ある夏の頃だった 以前より興味のあったサッカークラブに子供達が入会したいと言い出した 夫は学生の頃からサッカーをやっていてそれなりの成績を残していたようだ 夫の実家には何かの大会で優勝したのかサッカーでもらった賞状が何枚かあったことを思い出す 千由里はサッカーには興味もなくルールもわからないくらいのレベルで ただ“子供達がやってみたいのなら”… そんな軽い気持ちで子供達のサッカークラブ入会は決まった 夫は自分がやっていたサッカーを子供達もやりたい 子煩悩な夫はあまり顔にも口にも出さないが内心…喜んでいたに違いない 千由里は子供達の成長と夫の嬉しいであろう気持ちを考え 自然とワクワクする感情を抑えられずにいた
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