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髪乱れてないかな。
カバンから急いで鏡を取り出し、確認する。
よし、大丈夫。
―ガタン…トン…
2人の間を電車が通り抜ける。
半年ほど前、彼氏にフラれた。
いつも朝、待ち合わせをしていたこの駅。
顔を合わせたくなくて、少し早く出た時、あなたを見つけた。
グレー一色だった私の目の前をそれはもう鮮やかに。
失恋なんか吹っ飛ぶくらいの、一目惚れだった。
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