朝、君に恋をした。

4/12

30人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
セルフレームのメガネ。 下に潜む大きな瞳。 さらっと風に流れる黒髪。 細身の筋肉質。 時折、カバンでズレたシャツから覗く男の人らしい体つき。 ガタイのいい元カレとは何もかもが正反対で、好みでは無いはずなのに…私を魅了してやまないんだ。 ―ガタン…トン… 『―――あ、れ…?』 電車が通り抜けて顔を上げると、そこに彼の姿は無かった。 いつもそんな事ないのにな…。何かあったかな。 不思議に感じ、首を捻る。 ポケットからリップを取り出し、キャップを開けようとしたけれど――… 汗ばんだ私の手から滑り落ちた。 .
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加