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『――思いきって、今日こっちに来て良かった。』
ああ、なんでかな。
電車からたくさんの人が流れ出る。
言いたい事がいっぱいありすぎて、真っ白。
そんな私を横目に、あなたは携帯を取り出した。
軽やかにボタンの上を流れるゴツッと骨ばった指に、男…を感じる。
何か、何か…言え私!!
『――あの、私も本当は…もう少し家で寝てられるんです。でも…あの…。』
早く、続きを――…
パチンッと携帯を閉じる音がして、反射的に顔を上げた私。
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