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毎日変わらない。
命を脅かす事がない。
あのころのような興奮が無い。
ツマラナイ
「どうしたんですか?
藤田警部補。ボーとし
て」
「いや。何でもないよ」
まさかあんな事を思っていたなんて言える訳がない。今の俺は平和を愛する乱闘を好まない男を演じているのだから。
しかし。
「そういえば警部補。こ の前の試合で、また活躍したみたいですね」
活躍?あんな雑魚相手に本気をだす訳もない。適当にあしらっただけだ。
「私も警部補の様に強く
なりたいです!」
部下は俺の事を尊敬の眼差して見てくる。
「君だって強いではない
か」
「警部補に比べたらまだ
まだです」
あぁツマラナイ。
「そういえば君。この前
の報告書がまだだが」
「あぁ!すいません!す
ぐに持ってきます!」
最近多発している事件。
もう五人の人が狙われた。殺すわけではなく、脚を切り、立てない体にする。狙われた相手も子供から大人まで。しかも顔は見せないときた。そのため捜査はなんこう。最近はこの事件の事ばかりが頭を占めている。
興奮も何も無いのに。
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