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あれから数日が過ぎた……
浩二のオヤジからの連絡を待っていた
毎日待ち遠しくて仕方ない
俺の頭の中はCBRの事でいっぱいだった
「ああ~早く乗りて~ぇ」
教室の窓際の席で外を眺めながらCBRの排気音や走っている感じをイメージしながらニヤニヤしていた
「何か楽しそうだね」
同じクラスの純子だった
「ああ ちょっとね」
「何か良いことあったの?」
「バイク手に入りそうなんだよ」
「あんたさぁ~ ホントバイクに好きだね 彼女でも出来たのかなって思ったけど やっぱりまたバイクなのぉ?」
「まぁまぁ…またバイクね…」
純子は笑っていた
俺だって女っ気はあった、二年の夏に中学時代の同級生にフラれ、秋に学年で一番人気の昭子ちゃんに無謀にも告白して、当たり前だがまたフラれる
この二人にフラれ完全に自信喪失していた、二人共凄くモテる子で、俺には太刀打ち出来るはずもなかった
気になってる子はクラスに居たけどもう自信もなかった…
「ゆんちゃんは? 好きなんでしょ?あんたとお似合いだと思うけどなあ」
純子はおれが同じクラスの憂子の事を気にしていたのは知っていた
「憂かぁ…だってあれ男いるべ? 車持ちの彼氏」
「うん 居るみたいだけど どうなの?」
俺は教室に居る憂子を見た、髪が長くて痩せていてヤンキーっぽい子だったが、綺麗な子で頭が良かった、女達は 「ゆんちゃん」 って呼んでいた
俺は 「ゆうー」 って呼んでいる
「ゆう」みたいな子は歳上がお似合いだし
なかなかキレイな子だから、俺なんか鼻にもかけて貰えないって…
歳上と付き合ってる女って、同級生なんか「ガキ」扱いしかされないとか…
勝手にそんな偏見をもってもいた…
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