序章

2/3
前へ
/12ページ
次へ
「……それで内海。お前、もう志望校は決めたのか?」 ――あー、いや、それがその……まだ決まってないんすよ。 「そうかそうか。ま、内海なら焦る必要もないだろう。お前のレベルなら東大だって夢じゃないぞ」 ――……はあ、東大っすか。 「ん? なんだ? あんまり嬉しそうじゃないな」 ――いや、なんか実感わかなくて。 「おいおい、お前ともあろう者がそんなことでどうするんだ。お前たちは我が校の期待の星なんだぞ」 ――お前『たち』? 他にもいるんすか? 「九組の五十嵐昴に決まってるだろう」 ――イガラシスバル? すげー名前っすね。 「……なんだ、お前知らないのか?」 ――全然。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加