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太陽が昇り始めたころ、俺たちは目覚めた。
ナルトは修業の為にコートを着ないでイタチと共に庭に出かけた。
俺はそんな二人を2階の奥にあるテラスで見ることにした。
まずは本当に基礎、チャクラについて。
それが数分で終わり、印と術発動について、それから簡単な術を発動するのに30分もかからなかった。
『なっ・・・なにっ⁉』
俺はその過程を見ながらテラスから身体を乗り出すほど興奮していた。
『木の葉での(意外性No.1忍者である)ナルトはアカデミー卒業時の成績は最下位・・・高等なチャクラコントロールなんてのもできなかったのに・・・
・・・環境が変わればこんなにも差が出るのか・・・⁉⁉』
?「そうだね・・・。今までの環境だとそんなに緊迫感はなかったし、そんなに術を覚える必要もなかった。
・・・だが・・・ここは違う・・・。」
俺は声がした方を振り返った。
俺を見て微笑したのはリーダーだった。
カカ「・・・帰っていたんですか・・・。」
リー「うん~・・・さっきね・・・。」
そしてリーダーは二人の修業している庭に視線を戻した。
リー「今までは自分の能力に合わせた任務を遂行し、時間を掛けて指導者であるあなたのような忍者から術を盗んだり、教えてもらったりして強くなっていったがここにはそんな時間はない。」
カカ「・・・。」
それからリーダーはまた一息吐いてからゆっくりと説明しだした。
リー「・・・今までとは違う状況におかれたとき、身体の方は驚いて予期していないほどの力を生むこともあるそうだ・・・
また、イタチやデイダラの様な強いチャクラを持つ中での特訓もそれなりに効果を持つ。
・・・なのに今までナルト君のそういう力を発揮させなかったなんて・・・信じられないな・・・。」
カカ「・・・。」
俺は何も言えずにうつ向いた。
『下忍というシキタリや九尾を宿しているという事がナルトを弱くさせていたとは・・・。何も遮るものがなければナルトは・・・あんなにも・・・成長していたのか・・・』
―――――――
・・・やはり、あの人の
―――――――
そう思うと俺は若干口角を上げて微笑んだ後、目を閉じた。
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