入学式

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「ヤヨイ・カンザキ………?」 覚えとこ、と呟いてシエルはクラスメイトの自己紹介に耳を傾けた。 「お~し、次は属性検査だな」 クラス全員の自己紹介が終わり、一息つく暇もなく次やることを言うグレイヴ。 「新入生はやることがたくさんあるからな。覚悟しろよ~」 さして覚悟することも無いが、大袈裟に言って生徒たちの不満そうな声が聴きたかったらしいグレイヴ。 その証拠にグレイヴは生徒たちの「えぇ~~」という不満そうな声に、1人満足している。 「じゃあこの水晶に手をかざしてくれ。あぁ、出席番号順で頼む。火属性なら赤、水属性なら青、風属性なら緑、雷属性なら黄、土属性なら茶、まぁいないとは思うが、闇なら黒で光なら白だ。お前らも知っての通り属性に優劣はないんだからどの属性になっても文句言うなよ」 グレイヴがそう言い終わると、クラスのあちこちから、「俺闇属性がいいなぁ~」「バ~カ、お前には無理だって」「私は────」と声が上がる。
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