入学式

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グレイヴは一度教室内を静めると、出席番号1番の生徒から順に呼び始めた。 「次、シェルウィ。来い。」 グレイヴに呼ばれ、おどおどとしながらグレイヴの前に移動する。 そして、ゆっくりと手をかざす。 すると、グレイヴが“いないと思う”といった色、白がそこにあった。 一切穢れなき純白。今水晶は、そんな色を発していた。 グレイヴが何故、白と黒はでない。と言ったのか。 それは、光と闇属性の特徴にある。普通、属性は生まれもって身についているもので、家筋によってだいたい決まっている。 つまり、属性検査はほとんど建前で、生徒のほとんどは自分の属性を分かっている。 そして光と闇は、光は天から、闇は魔から持たされた、言わば“選ばれし力”。 かといって、光が善、闇が悪と言うわけではなく、どちらに転がるかは術士しだい。と言うわけだが、こういった偏見を持った魔術士も多い。 しかし、光と闇の魔術士は意外とたくさん存在している。
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