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「はははっ、図星みたいだな。安心しろって。俺が無事、送り届けてやっから」
男子生徒の話では、この学園は広すぎるため、毎年この時期になると新入生の迷子が多発するらしい。そんな迷える子羊ちゃんたちを導くのがこの男子生徒の仕事らしい。
「っても期間限定の仕事だけどね」
しかも二年生の時だけ、と付け加えて先輩の男子生徒はシエルを体育館へ案内し始める。
「そういや自己紹介がまだだったな。俺はフォルガ。フォルガ・ベルガーネオだ」
「あっ……!!わ、私はシェルウィ・エラルビィです。シエルって呼んでくれると嬉しいです」
「エラルビィ………?」
フォルガはエラルビィと言う姓名に心当たりがあるようで、首を傾げる。
「あっ……え、えっと………ノエル・エラルビィの妹です」
それに気づいたシエルがそう付け加えると、おぉ!!と納得して、自分とノエルの関係を話し始めた。
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