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春華は徐々に攻撃の体勢に入っていく。身体中に“魔気”を行き渡らせ不意討ちに警戒し、ものすごい速さで“標的”に近づく。
(射程圏内、標的確認。)
春華は戦闘の構えをし、敵からの攻撃に備える。案の定、敵は魔法を放ってきた。
「“この世に漂う光の聖粒、我の力に同調し、呼応せよ。”」
「“相殺せよ、光の雷獣”」
「“第一章、〝雷皮〟”!!」
春華は呪文を唱えながら、複雑な魔方陣を空中に描いた。突如、その魔方陣が光りだし、不思議な雷が広がった。その雷に触れた相手の火炎弾は弾けて、完全に消滅した。
「なっ!?完全に消しただと?」
驚愕する敵に春華は容赦はしない。
「“この世に漂う光の聖粒、我の力に同調し、呼応せよ。”」
「“破壊せよ、光の雷獣”」
「“第一章、〝雷牙〟”!!」
今度はさっきと違う魔方陣から、光の槍が飛び出した。
江野市新市街。
宏人は必死で駆け抜けていた。
(春華、大丈夫かなぁ…。)
こうして宏人は戦いの場へと少しずつ近づいていた…。
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