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(こ、殺される!!)
“標的”ことダイノスは光速の槍をすんでのところでかわした。
(危なかった~。さっきの奇襲攻撃も簡単に防がれてしまった…。こいつ、なかなかの魔法の使い手。さすが“魔導師”の力。だが、そのほうが戦い甲斐があるってもんだ。)
ダイノスは心の中で士気を上げ、自分の糧としていた。
(行くぜ!!)
「“我が力となる〝火炎の使徒〟よ、我に力を捧げよ”!」
「“華麗な火の舞、〝衝撃花火〟”!!」その間作り上げた魔法陣から打ち上げ花火のようなものが飛び出した。その花火は春華に向かって飛んでいく。
「甘い!」
春華は右手の杖をダイノスに向け、唱えた。
「“全能なる水神、我が身に溢れる魔力の片鱗、浄土、清純、潔白”!」
「“存在する負の力を求め、吸収し、発現せよ”!」
「“水神、〝アクアマリン〟”!!」
途端、春華の足下、地面がせりあがった。
そしてそこに現れたのは…。
透明の液体でできた、大きな龍だった。
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