国盗りの罠

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「しかも俺たちが殺したことにされてて、今、王国軍が血眼になって俺たちのこと探してる……どうする?」 漆黒の瞳で、わかっているだろ、と黒羽が牙を見つめれば、牙も悪巧みをする悪ガキのように、ニヤリと笑う 「そんなん決まってんじゃねぇか王国軍蹴散らして正面突破でゲルバ王国に行くぞ!あそこの国王も俺たちを騙した片割れだし俺たちが殺ったなんて情報流したのも、たぶんあいつだ」 確かに牙と黒羽は騙されたことや、暗殺しようとしてることなんて他人に話してなどいないし、黒羽たちがドルマナ国王を恨んでいる(実際は全く恨んでおらず自分たちを騙した奴に制裁を加えようとしただけ)なんて黒羽たちを騙した張本人達しか知らないだろう そう黒羽たちを騙した張本人のドルマナ王とゲルバ王の二人だけしか…… その片方が暗殺された、しかもその犯行が自分達が行ったことにされている。ならば真犯人は…… 単純な引き算だった
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