国盗りの罠

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「ぁん?どこだここ?」 突然目の前の景色が荒野から大理石で造られた豪華な建物の内部に変化し、黒羽は戸惑いを隠せず辺りをキョロキョロと見渡す 近くに牙とあの執事を発見した 「やい執事!此処はいったい何処だ?」 「ようこそ、我が城、ゲルバ城へ」 突然背後から声をかけられ振り向くと、そこには30代前半ぐらいの男が玉座に座っていた。 金色の髪と瞳、真紅のマントを身に纏い、あらゆる宝石を散りばめた王冠を頭上に戴くその男からは、覇者の威圧感が溢れ出ていた 「ここがゲルバ城ってことはお前がゲルバ王か」 黒羽が辺りの状況、男の雰囲気から、男の素性を推察する 「いや、あいつはゲルバ王なんかじゃない  あいつは、戦闘魔族闘刃族の長、闇人 紅だ」 「久しぶりだな、【血染めの牙】、いや、真祖にして最強の吸血鬼、血霞 牙」
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