微笑みの記憶

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真紅に染まる手、 真紅に染まる腹、 真紅に染まる視界… 全てが歪曲したこの世界。 真紅の液体は紛れも無い鮮血であった。 これは誰の血? ……僕の血…。 あの時の事は何一つ覚えていなかった。 何でここにいるの? 何でこうなったの? 何で…僕は笑っているの? …唯一思い出すのは君の微笑み。 今まで向けてくれた優しい笑顔ではなく、歪んだ残虐な微笑み。 そんなに…僕の事が憎かったかい? どんな微笑みにも僕は… 精一杯の笑顔で返すだけ…
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